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『銀河鉄道の夜』(ぎんがてつどうのよる)は、宮沢賢治の童話作品〔賢治は自作の題名を列挙したメモの一つに「銀河ステーション」「風野又三郎」「ポラーノの広場」「グスコーブドリの伝記」の4編を「少年小説」として挙げている(『歌稿B』表紙メモ)。やや時代が遡ると見られる別のメモでは、「ポランの広場」「銀河鉄道」「風野又三郎」「グスーの伝記 下書直シ」を列挙したり(「青木大学士の野宿」草稿裏メモ)、「ポラン」「風野」「銀河」「グスコ」を「長編」として括ったり(「文語詩五十篇」下書裏メモ)しており、これら4作品を同じカテゴリーとみなしていたことがうかがわれる(「【新】校本宮澤賢治全集」校異による)。〕。孤独な少年ジョバンニが、友人カムパネルラと銀河鉄道の旅をする物語で、宮沢賢治童話の代表作のひとつとされている。 作者逝去のため未定稿のまま遺されたこと、多くの造語が使われていることなどもあって、研究家の間でも様々な解釈が行われている。この作品から生まれた派生作品は数多く、これまで数度にわたり映画化やアニメーション化、演劇化された他、プラネタリウム番組が作られている。 == 成立 == 1924年ごろ初稿が執筆され、晩年の1931年頃まで推敲がくりかえされて、1933年の賢治の死後、草稿の形で遺された。初出は1934年刊行の文圃堂版全集(高村光太郎ら編。。)である。未定稿のため本文の校訂が研究者を悩ませてきたが、筑摩書房版全集(『校本宮澤賢治全集』、1974年)の編集過程で綿密な検討が行われ、第1次稿から4次稿まで3回にわたって大きな改稿が行われたことが明らかになった〔入沢康夫・天沢退二郎らは、残存した賢治の原稿を綿密に調べ、使われている原稿用紙や筆記用具の分析および筆跡の変遷に基づいて、作品が書かれた年代ごとに整理を行い、1974年出版の全集(『校本宮澤賢治全集』の9巻および10巻)に、研究の結果として得られた「銀河鉄道の夜」の本文ならびに推敲過程を収録した(出典:ロジャー・パルバース「銀河鉄道の夜」、NHKテレビテキスト2011年12月号74頁。なおこのテレビテキストの75頁には上記全集に掲載された「本文について」という作品解説の図表を元に描かれた『「銀河鉄道の夜」の推敲過程』という図も掲載されている)。つまり,この1974年に発表された研究の前と後とでは,宮澤賢治作品としての「銀河鉄道の夜」にはその内容やストーリーの順序などにおいて大きな相違がある。〕。 第1-3次稿(初期形)と4次稿(最終形)の間には大きな差異がある。学校の授業や活版所のシーン、友人カムパネルラが川で行方不明になる挿話などは4次稿で追加されたものである。また、3次稿までは銀河鉄道の旅はブルカニロ博士(後述)の実験により主人公が見た夢だったとされていたが、最終形に博士は登場しない。 文圃堂版全集以来、長く読まれてきた刊本では、ブルカニロ博士の存在が大きな位置を占めていたが、博士の登場シーンは破棄された3次稿の混入である。博士の登場しない展開が最終形とされたことで物語世界の設定が大きく変わることになった。以下のあらすじは第4次稿による(筑摩書房版全集の最新版は「【新】校本宮澤賢治全集」、1996年)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「銀河鉄道の夜」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Night on the Galactic Railroad 」があります。 スポンサード リンク
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